
出縄 俊策
原始へ通じる器をもとめて
5月の連休明け。
秦野で作陶する出縄さんを訪ねた。
「僕はデザインを凝るより、土と水と火で作り出される色と質感に興味があって」
アトリエと展示室、登り窯を案内してもらいながら直近の制作について教えてもらう。
出縄さんと接していると
原始的で根源的なものへの求道を感じる。
トラックで日本全国を巡り
土を探し、自ら積んで、持って帰ってきた土をこねる。
体を使って対話をして、整形したものを登り窯に詰める。
焼きの作業は1年に2度のみで
4日半かけて焼き締めていく。
電気釜などが流通する昨今において
伝統的な薪の火力に頼った登り窯で焼き物を焼いている人は
日本にそう多くない。
出縄さんは秦野の森を自分で一から開墾して登り窯を作った。
土と水を合わせて、手でカタチを作り
薪で火を起こし焼く。
極めてシンプルな過程を通過して顕現する
腕や湯呑みが発する
シンプリシティとオーセンシティ。
日常から原始へと通じる感触。ぜひ触れてみてください。
photo & written by Jun Katsumata
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